エッセイ漫画家のくせに、SNSやブログであまりお気持ちを表明しない山本です。(文章だと言葉足らずだったり、揚げ足とられるトラウマがあるのです。会話だとすごいお気持ち喋るんですけどね。そんな中、いいねやRPしてくれて嬉しいです^o^ Instagramのストーリーは比較的お気持ちポストしてます。)
そんな私の久々のお気持ちになります。
新刊『明日晴れたら、日帰り旅行へ』(平凡社)、発売して数ヶ月たちました。
爆発的ではないようですが、懸命にもダラダラ(いい意味で)売れているようでとても嬉しいです。
泥水の中でバタフライし続ける私の人生のよう。
なかでもとても嬉しかったのがこちら。
なんと某刑務所から注文がきたそうです。
まさか、け、け、け、けいむしょから。
勝手な想像ですが、刑務所に入る本て生きる希望がわく本だと思ってます。
出所したときの為に勉強したり、こういう事したい、こういう生活したいと思ったり。(違ったらごめんなさい)
私がいつも本を描く時に大切にしているのが「楽しそう」と「明日への一歩になるか」です。
それが伝わっているのが実感できた出来事でした。
そもそも私は子供の頃から「変わってる」と言われ続け、大人になり必死に普通に寄せて来た人間なので、コミックエッセイで大切といわれてる「共感」。
この「共感」にピンときてない、というかわからないというか。
わかるけど、わからないという感じなんですね…。
それから波瀾万丈な人生の作家さんの多さに驚かされてますし、子育て本の需要の高さといったらすごいじゃないですか。
特に波瀾万丈でないし、人並みの苦労はしてると思いますけど人並みだし、子供ができなかった山本。
「コミックエッセイは共感だ!」「波瀾万丈なエピソードちょうだい!」「ママたち集合!」という流れにいまいちついて行けず、そういうのもうまく描けず、コミックエッセイ界に居場所がない…。読んでくれる人はいるんだろうか…。そう思って、気持ちが非常に落ちた時期もありました。
そんな時に友達から「山本の漫画は楽しそうなのがいい」や「子育てや共感は描ける人がいるんだから、わざわざ描く必要ない。山本が得意なものを描くのがいい」と言われ、そっち側に全力でシフト。迷いながらも描いていて本当に良かったです。
よくよく考えると昔から「楽しそう」「前向きに進む」のが好きで惹かれていたから自然にそういう描きかたになっているのかもしれないです。
「共感描けてるよ」と思ってくれてる読者の方がいれば本当にあざっす!
2年前に描いた『冷蔵庫のアレ、いつ使うの?』にも最近「明るくていい」「参考にやってみようと思う」というレビューがつき、私の描きたい事が伝わっていて、とても嬉しいです。(レビューはネガティブなモノ以外全部飛び上がるほど嬉しいのであなたのお気持ちお聞かせください!!)
SNSをみると「重版しました!」「Amazon何位です!」という言葉が滝のように流れてきては数字や需要に焦る気持ちもあるけど、本当に伝わってほしい事が伝わる喜び、本の役割を果たしている。
ということを力にして今日もペンを握りしめてます。(版元的には売れてほしいんですけどね)
これからもたくさんの人に届きますように。
"楽しそうなのが好き!"というお友達がいたら山本の本を押し付けてください。全力で押し付けて。
久々にお気持ち書いたら疲れちゃった。ふぅ。
ではまたイラストなどアップするブログにもどるかも。
最近、すごい絵の練習してて新しい表現とか模索中です。練習はうまく描けない事が多くて、ストレスが溜まります。
とても辛いけど、求めていたこの線、この色が掴めた時の喜びはひとしお。宝探しみたいですね。
こつこつ頑張る以外に道がないので頑張ります。
刑務所から注文がきた山本の新刊は試し読みございます。
『明日晴れたら、日帰り旅行へ』試し読みはこちら。
プロローグ↓
『明日晴れたら、日帰り旅行へ』試し読み1 - 山本あり blog
春↓
『明日晴れたら、日帰り旅行へ』試し読み2 - 山本あり blog
夏↓
『明日晴れたら、日帰り旅行へ』試し読み3 - 山本あり blog
秋↓
『明日晴れたら、日帰り旅行へ』試し読み4 - 山本あり blog
冬↓
『明日晴れたら、日帰り旅行へ』試し読み5 - 山本あり blog
平凡社さん、色々販促物作ってくれてありがとうございます。営業の方、これ読んで高尾山いったみたい。嬉しくて死んじゃう。