世界遺産の「土楼」へ連れて行ってもらいました。
あまり知名度がない土楼。あまり期待しなかったのですか、さすが世界遺産!
素晴らしいです!
土楼とは、客家人が作った集団生活のための伝統的な建築と言いましょうか。なので土楼に住む人たちは皆親戚だそう。
これがまた遠いんだわ。厦門市内から車で4時間!山道をずんずん進んでやっと到着!
「田螺坑土楼群」
※ここはただの観光を意識した入り口です。昔はこんなの無かった!観光地化してる!と驚く友人Y子。
この一帯に5つほどの土楼があり、AとBの2コースにわかれます。
1コース回るのに2時間半くらい。土楼と土楼の間がけっこう離れているのよ!
私たちはBig土楼とOldest土楼のあるAコースに。Oldest土楼はなんと700年前の建築だそう!日本は鎌倉時代か…。そんな建造物が残っているなんて考えられない!
土楼間の移動は指定のバスだそうですが、Y子が交渉してガイド付き(中国語のみ)で自家用車巡回OKに。
まず塔下村にある徳遠堂(張氏宗廟)へ。
左右どちらの足から入ると決まりがありました。(女性は右だったかな…。間違えてたらごめんなさい…)
堂内には、「故郷を忘れずに」という意味の振り向くトラの絵と、「家族を大切に」という意味の子トラと戯れるトラの絵。
出稼ぎ文化の中国らしい!トラがモチーフなのも中国だね。
こちらは石龍旗杆。(石碑です。)
塔下村にあるお茶屋(ガイドさんの実家!笑)にも寄り、お茶プレゼンタイム!
ガイドさん、ぬかりないよ!
しかし、このお茶がとんでもなく美味しく買いました。
ハーブティーなんだけど緑茶感がつよく完全に和食に合う味です。しかも香りがすっごいよくて気持ちが落ち着く…。
お湯の温度でかなり味が変わる中国茶ですが、これは100度のお湯で淹れていいそう!(基本70〜80度。100度で淹れるお茶はなかなかない。)
季節によってブレンドが違うんだって。
そして到着、
700年前に建てられたOldest土楼!
壁はなんと赤土と米のとぎ汁だそう。
それでこんな丈夫になるの!?
土鍋に米の膜を張って頑丈にするのと同じじゃん!
と思いました。
先人の知恵すごいわー。
側面ヒビが入ってるとこもあるんだけど、壁の厚さ1mあるから大丈夫。ってことを言ってました。
中はこんなかんじ。ここに何十世代も暮らしています。(今でも普通に住んでいるんですよ)
真ん中は神様。(どこの土楼にも神様が祀られております)
1階は水場で、各家は縦に暮らしているそう。
3階部分、一部壊れてます。誰も住まないと壊れていく…。こんな貴重な建造物が!もったいない!
それにしても家族やら親戚やら一族でここに暮らして気まずくないのかな…。
と現代人な考えが出てきますが、そういう時は徳遠堂のトラの絵を思い出しましょう。
一族を大切に!!!
和気あいあい。
聞いたところによると、昔から土楼に住むみなさんは小さなコミュニティで生活をしているので、問題が起こると話し合いをするのが常だそう。
小さい頃からそれが日常なので、ディスカッション能力が非常に高く、出稼ぎ先で成功する人が多いらしい。
はぁ〜、土楼コミュニティすごいね。
そしてこちらがBig土楼!
下から。
上から。
すごい迫力!とにかくでかい!!
こんな山奥で崖崩れとかなかったのねぇ。
中はこんな感じ。
こちらの土楼の神様はなんだかポップ。
1階のリビングにはちゃんと食卓。
ここの土楼は真ん中に井戸があって魚が泳いでおります。
なんと、この魚の健康状態で水の良し悪しを診ているんだって…。魚が死んじゃったら汚染されてる証拠。
文明が発展しまくった現代においてこの検査方法。ぶったまげた。
ガイドさんがいてくれたからか(通訳してくれたのY子だけど。)すごくわかりやすく楽しかった。歴史がありすぎて、感動します。
漫画家友達の水谷緑さんは学生時代に建築雑誌で「建築家が行きたい建築物 」に土楼が選ばれていたのを見て憧れていたそうです。
でも行った人見たのは私が初めてだとか。
たしかに、土楼は中国人観光客以外いなかったな。ガイド冊子も中国語と英語のみだったし。
行く価値はものすごくあるので、機会があれば是非!!
とにかく遠いので、行かれる方は丸一日とってください。
私もまた行きとおございます。